結婚相談所の運営といえば、「時間や場所にとらわれずに働ける」「年齢・性別を問わず誰でも始められる」など、自分のプライベートを大切にしながら自由に働けるイメージがあります。
でも、世の中に≪ラクしてぼろ儲け≫なんて仕事はありませんよね。それは結婚相談所の運営においても同じことです。実際にやってみると、想像もしていなかったようなきつい仕事内容があるのです。
結婚相談所ではどんなきつい仕事があるのでしょうか。
この記事では、運営初心者や開業をお考えの方向けにエピソードをまじえて解説します。
結婚相談所運営できつい仕事の例と対処法
結婚相談所の運営ならではのきつい仕事とは、どのようなものでしょうか。実際にある事例と対処法をご紹介します。
いうことを聞かない会員
婚活希望者が自分の結婚相談所に入会してくれると『自会員』となります。反対に、ほかの結婚相談所の会員のことを『他会員』といいます。
自会員のプロデュース・教育・指導は担当結婚アドバイザーの役割であり、責任でもあります。ですが、自会員のすべてが聞き分けよく、素直な人ばかりとは限りません。中には、いくら丁寧にアドバイスをしても、聞き入れてくれない人がいます。
また、他会員となるとこちらから直接コンタクトができず、相手側の担当結婚アドバイザーが指導しています。その教育がしっかりされていないと、他会員から迷惑をかけられてしまうこともあります。
下記にそんな実際のケースをご紹介します。
いくらアドバイスをしても変わろうとしない会員
せめて見た目だけでも清潔感を出して欲しいです。
フォトスタジオの撮影料を出し惜しみ、変な映りの写真しか提出してくれない
結婚相手を探すのに、適当な写真では困ります。
お金にシビアすぎる会員
ある40代の男性会員は、交際した年下女性と初デートで回転寿司に行き、10円単位まで割り勘にしてフラれる
お金に細かすぎるのも考えものですね。ケチと倹約家は違います。
改善点をアドバイスしたら憤慨する
会員のお見合いが成立するように言葉を選んで丁寧なアドバイスをしても、貶されていると思ってしまう人も一定数存在します。
写真が実物と別人の会員
他社の結婚相談所に高学歴でスレンダーな美人の女性会員がいました。
それにふさわしい男性会員とお見合いさせたら、女性の写真が6年前のもので、今はどう見ても体重が100kgを超えていたということがあります。
写真は最新のものにしてもらうのが好ましいです。
ほんの一部ですが、実際のエピソードです。このようなトラブルは結婚相談所でなければ遭遇しなかったのでは、と感じます。
トラブルを回避するために
こんなトラブルを避けるための方法は以下のとおりです。
– 結婚相談の料金を低価格にしすぎない
安すぎる料金では、民度の低い会員が集まってしまいます。
– 普段から会員やほかの結婚相談所とコミュニケーションを取っておく
信頼関係を築くことで、ある程度避けられるトラブルがあります。
– 会員が自分自身を客観視できるようにうまく促す。自己分析を提案する
まずは、会員自身に「異性や他人からどう見えるか?」を気づいてもらうようなカウンセリングをします。
ほかの結婚相談所との関わりもストレスの原因に?
個人運営や中小規模の結婚相談所では、ほかの結婚相談所との関わり合いが多いです。自会員と他会員とのお見合い調整や同席があるからです。お見合いの調整は結婚アドバイザー同士でやり取りしますので、事業者間のコミュニケーションは必須となります。
日本では少子高齢化が社会問題となっていますが、それは結婚相談所のアドバイザーでも同じです。高齢化がすすみ、若い結婚アドバイザーと高齢の結婚アドバイザーとの間での世代間ギャップがあります。若い人は、オンラインでほどんとの業務や連絡をこなしますが、高齢アドバイザーでは操作が難しいことがあり、頻繁に電話対応をしなければいけないことも。
また、昭和の常識のまま生きている高齢の人は、モラハラやパワハラを理解していません。稀ではありますが、そういった結婚アドバイザーとも関わらざるを得ません。
対処法としては、
– 自分のコミュニケーションスキルを磨いておく
世代が違っても同じ人間同士ですから、人として仲良くなれればお互いにある程度のことは許していける余裕が生まれます。
– 世代によって常識が異なることを知っておく
昭和から令和までの時代で、その時の社会環境や常識がまったく異なります。年代に合わせて対応することにより、高齢のアドバイザーからも可愛がってもらうことができます。
結婚相談所を運営する際に避けられないトラブルも
よくあるトラブルの事例として、「会員がお見合いを当日キャンセルする」「大幅に遅刻する」「すっぽかしてしまう」などです。会員に急な仕事や残業が入ってしまったり、身内に不幸があったりというやむを得ない場合もありますが、それでも結婚アドバイザーは他相談所に平謝りすることになります。
自社会員の失敗はすべて担当アドバイザーの責任になりますので、普段から会員とのスケジュール共有などを徹底しておきましょう。
会員は会社の部下ではないのであまり厳しく注意できないこともあり、結婚アドバイザーが板挟みになるようなこともあります。
結婚相談所の業務内容は想像よりも幅広く、量も多いと感じることも
結婚相談所を個人運営している場合、すべての業務をほぼ一人でこなすことになります。何でも器用にできるような人でなければ、最初は苦労するかも知れません。
どうしても苦手な分野であれば、外注することも考えましょう。得意な分野に打ち込む方が仕事の効率もアップします。
頑張りすぎると休みが取りにくくなる
恋愛、結婚など人生の大事なイベントを取り扱うので、緊急時など夜間・早朝関係なく対応が必要になることがあります。交際がうまくいかなくなって落ち込んでいる会員のフォローなど、すぐに対処しないといけないことも。
自分でオンとオフの区別をつける工夫がないと、365日働いている気分になってしまいます。また、土日祝にお見合いが入ることが多いので、平日を定休日にしている事業者がほとんどです。
仕事をがんばるためには、普段から意識して「休める時はしっかり休む」ということを徹底してくださいね。
番外編
とある女性結婚アドバイザーのお話ですが、男性の会員がその担当アドバイザーを好きになってしまいました。もちろん彼女はアプローチを拒否しましたが、さんざん揉めた挙句に当該会員を強制退会させることになりました。その結婚アドバイザーさんは既婚者だったのです。
恋する気持ちは仕方がないですが、アプローチすれば迷惑をかけてしまうことも考えなければいけませんね。
結婚相談所の仕事に向いている人の特徴
ほかの職業と同じように、結婚相談所の運営でもいろんな種類のトラブルやきつい仕事があります。そんな中でも結婚アドバイザー(仲人)に向いている人・うまくいきやすい人の特徴をご紹介します。
レスポンスが早い
交際中で嫌なことがあったり不安に陥ったりしている会員への返事など、意外とスピード感が求められることがあります。そのような際にレスポンスが遅いと会員をさらに不安にさせてしまいます。
逆にいえば、「いつでもレスポンスが早い」と思ってもらえると、安心して婚活に専念してもらえますね。
フットワークが軽い
急な入会希望者にもカウンセリングしたり、一日にあちこちのお見合いへ出向いたりするので、突然の予定追加や変更が苦痛な人はつらいかも知れません。
フットワークが軽く、普段からそういったことに慣れている人であれば、とても仕事がやりやすいですね。
臨機応変に対応できる
結婚カウンセラー(仲人)は自会員のお見合いに同席することがあるため、会員が失敗してしまっても咄嗟のフォローができると信頼されます。
空気を読みつつ少し笑いをとって和ませる等できると、緊張した雰囲気のお見合いでもスムーズに運べます。その時々に合わせて行動できる能力があれば、とても重宝します。
人に好かれやすい
小規模の結婚相談所運営者ならとくに、結婚アドバイザーの人柄に惹かれて入会する会員も多いです。また、ほかの結婚相談所とのやり取りでも、相手側に好かれて困ることはありません。
どんな職業の人にもいえることですが、人に好かれやすいのはメリットしかありません。
自己主張ができる
結婚アドバイザーとして、ルールを守らない会員への指導、ほかの結婚相談所との交渉など、優しくいい人でいるだけだと足元をみられて無茶な要求をされることがあります。
丁寧かつ伝えたいことをはっきり言えるとベストですね。
まとめ
実際に、結婚相談所での業務を経験してみないとわからない苦労があります。
人には向き不向きがあるので、向いている人なら何十年も続けられ、90歳を超えてやっている仲人もいます。
ただ、きつい仕事ばかりではなく、この仕事でしか味わえない喜びとやりがいもありました。
何といっても、人を幸せに導くための結婚相談所ですし、その人たちが家庭を持つと新しい命が生まれることだってあるのです。
そう考えると責任重大ですが、他人の幸せを考えて懸命にサポートしている結婚カウンセラーの仕事は、とてもステキですよね。大変なこともありますが、人と社会の役に立てる素晴らしい役目だと思いませんか?
ぜひ、結婚カウンセラーとしての一歩を踏み出してみてくださいね。
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