BIU(日本ブライダル連盟/ブライダル・インフォメーション・ユニオン)は1972年に創業、50年以上にわたり婚活希望者向け結婚情報サービスを提供している団体です。
個人経営など中小規模の「仲人カウンセラー」が集まり、各結婚相談所の婚活会員情報を共有し、お互いの会員同士のお見合い、交際、成婚につなげています。
たとえ1人しか自会員がいなかったとしても、ほかの結婚相談所と連携することで助け合えるシステムになっています。
BIUの会員検索システム「ネットクラブ」を使えば、オンライン上でほとんどのことができてしまいます。
ノッツェ(NOZZE・株式会社結婚情報センター)との提携により、全国約66,000名の中から紹介できますので、婚活会員へ提供できる出会いのチャンスが多く、会員満足度を高めやすい体制が整っています。
この記事では、さらに詳しく開業希望者に向けてBIUの解説をしていきます。
BIUで結婚相談所の開業はおすすめできる?
まずは気になるのが加盟料です。
IBJの加盟金が176万円から(税込・初期研修費込み)なのに対し、BIUの加盟料は80万円(税込・初期基礎研修費別)ですので、比較的リーズナブルだといえます。
加盟後の初期基礎研修は3日間あり、実際に講義を受けて学ぶことができます。
その内容は、結婚相談について必要な知識、法令、カウンセリング方法、集客方法、お見合い・交際・成婚につなげる工夫の仕方など、最初に必要なことはすべて教えてもらえます。
婚活業界がまったくの未経験でも、基礎から丁寧にレクチャーしてもらえるのは安心です。
その後もBIUの専任講師が開業から1年間サポートをしてくれます。
困ったときやわからないことがあったときに相談できる人がいるのは心強いですね。
BIUでは「集客できない・入会してもらえない・成婚させられない」という最初の3つの大きな課題を乗り越えるための徹底したメソッドとツールが提供されているそうです。
仲人カウンセラーとして経験が長い人が独自に研修会や交流会、釣書(お見合い用のプロフィール)交換会を開いていることなどもあり、同じBIUの仲人カウンセラー同士の交流が盛んに行われています。
全国各地で頻繁にBIUの定例会があるので、ほかの運営者と意見や情報交換しやすい環境がととのっています。
BIUの婚活会員向けイベントやパーティーの開催もあり、それぞれの会員に合わせた婚活サービスを提供していけるのも強みです。
また職業柄、社交的な仲人カウンセラーが多いので、横のつながりを広げられるのはありがたいですね。
BIU所属で結婚相談所の運営は儲かる?
BIUで結婚相談所を開設してから、工夫しだいでは3ヶ月でも成果(成婚者)を出すことが可能です。
逆に何もしないで入会希望者が来るのを待つだけでは、いつまで経っても会員の1人も獲得できないことがあります。
まずはコツコツと会員数を増やし、定期的に成婚者を出せば大きな利益を期待できます。
在庫をかかえる心配がなく、元手が少なくてもできる仕事です。
そういったリスクがない分、未経験からでもチャレンジするハードルは低いといえますね。
自分の結婚相談所から成婚者が出れば、その友人を紹介してくれたり良い口コミが広まったりと、運営者にとってはどんどんプラスになっていきます。
在庫をかかえるリスクがなく、結果を出せばその分の利益が上がるので、誰にとっても大きなチャンスがあるといえます。
初期基礎研修が充実しており、BIU専任講師による開業後1年間のサポートもあり、経営初心者でも安心して運営していけるような体制になっています。
加盟する費用とランニングコスト
まずBIUに加盟するための加盟金80万円(税込)と、初期基礎研修費用が必要です。
BIU会員検索システム「ネットクラブ」でのやり取りが多いので、パソコン、iPad等タブレット、スマートフォンも用意したほうがいいですね。
その後は自会員数に応じて「ネットクラブ」使用料、規定の月会費を支払っていきます。
BIUを通じて自会員からもらう月会費を銀行引き落としにする場合はその手数料、事務所を持つ場合は家賃、什器、光熱費がかかります。
最初から必ずしも事務所を構える必要はなく、自宅だけで運営している仲人カウンセラーもたくさんいます。
自分に合った働き方を選ぶのがいいでしょう。
■参考 BIU公式・開業費用について
加盟店数や会員数ついて
BIUに加盟している結婚相談所は全国で約1,600店舗あります。
ノッツェ(NOZZE・株式会社結婚情報サービス)との提携もあり、紹介可能会員数は合わせて約66,000名となっています。
これだけの会員数があるので、自会員から「出会えない」といった不満が出ることはなさそうです。
約66,000名の内訳は、BIU「ネットクラブ」利用の会員が約48,000名、ノッツェの会員が約18,000名です。
日本全国にたくさんのBIU婚活会員がいますので、どこにいても開業可能です。
その中でも関東地方の会員が充実していて数が多くお見合いが組みやすいので、とくに関東にお住まいの開業希望者にオススメできます。
■参考 BIU加盟結婚相談所・会員のデータ比較(2018年5月末時点)
会員専用「ネットクラブ」でできること
婚活希望者が入会をしたら、まず会員プロフィールや写真を掲載します。
会員の自己紹介文以外は仲人カウンセラーが作成します。
仲人カウンセラーから見た会員のPR文も載せることができます。
その人の魅力を伝えられるように効果的なPR文を考えてあげたいですね。
「ネットクラブ」はパソコン、タブレット、スマートフォンから24時間利用することができます。
婚活会員からすれば、隙間時間にでも婚活ができるのでとても便利です。
仲人カウンセラー側からしてもほかの結婚相談所とのメッセージのやり取り、お見合いの日程や場所の調整などの事務的な作業はひと通り「ネットクラブ」だけでできますので、好きな時間、場所で仕事ができます。
婚活会員は希望に合う会員の検索(フリーワード、年齢、住所、職業などで絞り込み)、お相手プロフィールをお気に入りに保存、お見合いの申し込み、申し込みのあったお見合いへの返事、担当仲人カウンセラーとメールするなどたくさんの機能があります。
また、仲人カウンセラーは上記の会員が使える機能に加え、自会員が「ネットクラブ」上でどのような活動をしているのかを見ることができます。
それによって会員間のトラブルをなくし、安心・安全に婚活をしていける環境を保ったり、自会員が具体的にどのようなお相手を希望しているのかを把握したりしています。
このように「ネットクラブ」の機能が充実していますので、パソコンやスマートフォンの操作が得意な人にとっては大変仕事がしやすいシステムであるといえます。
BIUに加盟するメリットとデメリット
結婚相談所の連盟はいくつかありますが、BIUに加盟するメリット、またデメリットは何なのでしょうか。
ほかの団体とどのように違うのか、どういった特徴があるのかを説明します。
メリット
ほかの結婚相談所の連盟と比べると、規模が大きいわりに初期費用が少なく済み、副業としても始めやすいのがBIUのメリットです。
自宅開業をする人も多いので、好きな場所や時間に仕事ができます。
中小規模の結婚相談所が多く集まるBIUでは、基本的に各結婚相談所が助け合いながら運営しているスタンスなので、同じ仲人カウンセラーとして仲間意識を持ち、みんなで頑張って盛り上げていく雰囲気ができています。
BIUで結婚相談所を開設後すぐに利益を上げることができなくても、運営者がBIUに支払う月会費も良心的なので細く長く続けていくこともできますし、運営者の工夫しだいで安定して十分な利益を出していくこともできます。
経験の有無に関わらず、誰にとっても大きなチャンスがあるといえます。
また、たとえばIBJでは、それぞれの結婚相談所が加盟して集まっているだけではなく、直営の「IBJメンバーズ」という結婚相談所があります。
そのため、同じIBJの結婚相談所でも大きな資本で参入している直営店との競合が生まれます。
BIUでは直営の結婚相談所を持たない方針のため、そういった心配はありません。
デメリット
加盟金が少ない方とはいえそれなりの初期投資が必要なので、誰でも気軽にすぐ始められるとはいえません。
また、BIUに限ったことではないですが、結婚相談所の開設後はすぐに大きな利益を上げることが難しいです。
しばらくは努力と忍耐が必要になるでしょう。
BIUでは初期基礎研修や開業後1年間のサポートなど充実していますが、やはりそれだけで必要十分とはいえません。
あくまで最低限必要な知識を学べるだけですので、その後も自らすすんで情報収集ができる人でないと、運営をうまくいかせるのは困難になってしまいます。
そのために、全国各地で開かれるBIUの定例会へは積極的に参加しましょう。
BIUは紹介可能会員が約66,000名とかなり規模が大きい団体ではありますが、業界No.1のIBJは81,721名(2023年1月時点)の会員がおり、どうしても数字だけでは負けてしまいます。
いかにサービス内容と品質で勝負できるかが鍵となります。
■参考 IBJメンバーズ公式サイト
加盟時の流れと必要なもの
ここでは、加盟するときの流れと必要なものをわかりやすく説明します。
BIUで結婚相談所の開業を考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
Step1:説明会に参加
まずはBIUでの開業セミナーなどに参加して疑問を解消しましょう。
Step2:個別面談を受ける
その後、個別面談をして正式に加盟を申し込みます。
Step3:入金と必要書類の提出
加盟金の支払いや必要書類を提出します。
加盟時に必要なものは以下のとおりです。
- 加盟金、初期基礎研修費用
- 契約書の記入と提出
- 月会費の引き落し口座設定
- 契約者確認書類
(個人契約=契約者の身分証明書、法人契約=代表者の身分証明書、登記簿謄本など)
Step4:研修
正式に加盟後は3日間の初期基礎研修を受けます。
研修の最後に、初期基礎研修を修了した認定証を受け取ります。
Step5:開業準備
婚活業界についてのリサーチをします。
ターゲット層や自分の売りとなる特長を決め、結婚相談所のホームページ、パンフレット、名刺等を作成して準備をすすめます。
Step6:集客開始
その後は実際に集客のための活動をしていきます。
SNSやブログも活用できるといいですね。
Step7:定例会に参加
結婚相談所の開設後も、各地で開かれるBIU定例会には必ず参加しましょう。
婚活業界の最新情報を手に入れることができますし、ほかの仲人カウンセラーとの交流もできます。
BIUで結婚相談所の開業に向いている人・向いていない人
どのような人がBIUの仲人カウンセラーに向いているのでしょうか。
また、向いていない人はどのような特徴があるのでしょうか。
その特徴を説明します。
向いている人の特徴
まずはBIUで結婚相談所の開業に向いている人の特徴を集めました。
- 人のお世話が好き
- 先輩・後輩・同僚と仲良くできる
- 基本的なビジネスマナーや常識がある
- パソコン、タブレット、スマートフォンの操作が得意で好き
- コミュニケーション能力が高い
- リーダーシップがある
- 言いづらいことでも上手く伝えられる
- 人を笑わせることが好き
- フットワークが軽い
- 珍しいスキルを持っている
- 人が好き・人に好かれやすい
- 華があって目立つ
- ブログなど文章を書くことが好き
- 自分を客観視できる
- 美意識が高い
- 責任感が強い
- 社会に貢献したい
- 継続力がある
- 自分なりの工夫ができる
- 空気を読むのが得意
- 他人にまず与えることができる
上記の項目にあてはまるものがあれば、BIUで結婚相談所の開業に向いている人といえます。
自分自身をプロデュースして、どれだけターゲット層にPRできるかが大事ですね。
向いていない人の特徴
逆にBIUで結婚相談所の開業に向いていない人の特徴は下記のとおりです。
- 他人に尽くす気持ちがない
- すぐに人のせいにする
- 失敗したらすぐに挫ける
- 打たれ弱すぎる
- 人にものを教えることができない
- 不誠実でいい加減
- 時間やルールを守れない
- 人づきあいが極端に苦手
これらにあてはまる人はBIUで開業しても、相当な努力をしないと成功しづらいといえます。
人と人との出会いを扱う仕事ですから、信用される人間でいないと難しいですね。
BIUで開業した人たちの本音
実際に未経験からBIUで結婚相談所を開設した仲人カウンセラーの意見を集めました。
「初期研修はあるが、当時は3日間で5万円ほど支払った。契約書の書き方など基本的なことは覚えたけど、運営者として十分な知識を得られたとは言い難い。」
3日間の初期基礎研修だけではプロの仲人カウンセラーとして十分な知識があるとはいえません。
その後も自分で情報収集を続けることが重要ですね。
「未経験で開業しました。何をしたらいいのか、右も左もわからない状態です。」
最初はみんな不安に思うことです。
とくに未経験から始めると、自分のやり方が正しいのかさえわかりません。
自分なりの工夫と努力をしてみて、業務をしながら覚えていくことも必要ですね。
「親切な先輩仲人さんが面倒を見てくださって大変助かっています!」
いい先輩仲人カウンセラーや同期の人たちと交流を持つと、助け合うことができるのでオススメです。
仲間がいると思えると心強いですね。
「頻繁に定例会や交流会があるので情報交換がしやすく、独りきりで悩まなくてもいいのでありがたいです!」
時には自分1人で解決法がわからないようなこともあるでしょう。
日ごろから定例会などに参加をすることで、いざというときに相談できる人がいると安心ですね。
「副業として始めました。細々とやっていますが、成婚者が出ると大きいので頑張っています。」
BIUでは成婚料を設定している結婚相談所が多いです。
一般的な成婚料は、20万円から50万円程度です。
成功報酬型なのできちんと成果をあげれば儲かります。
そういうシステムも仲人カウンセラーのやりがいにつながっていますね。
時と場所を選ばずに業務ができますので、副業として始める人もいます。
まとめ
BIUには全国に約1,600もの事業所があり、紹介可能会員数が約66,000名と規模の大きい団体であることがわかりました。
中小規模の結婚相談所が助け合いながら、結婚情報とサービスの提供をしています。
BIUに加盟する際には80万円(税込)かかりますが、規模のわりには低料金の設定となっています。
定休日も営業時間もサービス内容や料金も思い通りに設定できて、自由なスタイルで働けます。
「ネットクラブ」でほとんどの作業ができるので、副業にもぴったりですね。
自分の特性を生かしてうまくPRできれば、メディア出演や出版のお声がかかることもありますので、夢のある職業でもあります。
毎日会社に出勤するのとは違い、職場の人間関係に悩まされることも少ないです。
若い人から高齢者まで、平等にチャンスがあるといえますね。
とはいえ、集客だけでなくいかに成婚につなげられるかが大事です。
いくつになっても続けやすい仕事ですので、開業を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。